以前から行ってみたかった北海道最古の酒蔵、栗山町にある北の錦の小林酒造を6月1日(水)に訪ねました。
酒蔵のある栗山町は札幌から東に40Km程の夕張郡に位置し、千歳空港からも同じぐらいの距離です。
毎年4月に行われる道内最初の大きな祭り「くりやま老舗祭り」の開催時に訪ねてみようと待ちわびていたのですが今年もコロナ禍のため3年続けて中止(もう少し遅い開催だったら違ったかも?!)
それならと木々が芽吹き新緑の良い季節になったので妹と行ってきました。
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車がないので便利な札幌ー栗山間の高速バスで揺られること約1時間20分。
往復のバス代は1人2300円です。
終点のJR栗山駅から徒歩10分程で夕張川のほとりにある小林酒造に到着しました。
1時間以上かけてひたすら
のどかな田園地帯をバスで走行
小林酒造株式会社
敷地は広く入口が分からずとりあえず入っていくと右手に北の錦記念館が見えます。
創業144年の北海道最古の酒造
1万坪の敷地内に100年の歴史を持つ17棟ものレンガ造りの蔵や石蔵が並んでいます。
ここでは毎年4月に2日間で2万人を集める北海道最初の祭り「くりやま老舗まつり」を小林酒造ときびだんごで知られる老舗の谷田製菓が中心になり開催されています。
しかし今年も開催はコロナ禍により3年続けて中止になりました。
歴史
新潟出身の小林伝四郎により明治11年(1878年)札幌で創業北海道最古の造り酒屋です。
明治33年(1900年)現在の創業地栗山町に移転しました。
明治大正時代寒冷地での日本酒の元、酵母菌を使っての発酵に苦労していました。
そこで未来のエネルギーでもあった石炭を使った安定した室温の蔵を作るため故郷新潟から瓦職人を呼びれんが造りの蔵を建てました。(17棟のれんが蔵やさっぽろ軟石の石蔵など)
れんが作りの蔵と石炭により安定した酵母菌の発酵が実現され酒蔵を代表する銘酒「北の錦」生まれ昭和20年~30年代の夕張炭鉱の興隆とともに小林酒造は発展しました。
歴史ある建物は国の登録有形文化財に指定され、整備しながら少しづつ公開中。
また酒造は映画のロケ地(ぽっぽや、雨鯉の川、ぶどうの涙等)にも使われています。
酒米は100%北海道米を使用
お酒は数々の全国日本酒品評会やフランスで開催されたコンクールで受賞しています。
アクセス
本社住所
● 所在地 : 北海道夕張郡栗山町錦3丁目109番地
● TEL : (0123-72-1001)
● FAX : (0123-72-5035)
●土日祝休み
交通手段
JR栗山駅 高速バス栗山行きの終点は栗山駅前です。
●JR 鉄道は直通がなく乗り継ぎ(札幌-岩見沢-栗山)で約1時間10分
●高速バス 中央バス 栗山行夕張行 乗車約1時間20分
酒造施設
酒造内にある味のある看板
蔵元 北の錦記念館
●営業時間10時~17時(冬期11月~3月は16時まで)
●年中無休 (休業日:12月31日~1月3日、4月第三月曜日)
●Tel.0123-76-9292(直通)
蔵元 北の錦記念館 昭和19年(1944年)に建設された旧本社事務所。
小林家三代に渡る酒器コレクションが展示。
館内では試飲ができお酒の販売もしています。
玄関口
見学客やお酒を買いに来た人など数人が居ました
試飲コーナー
様々な酒の器が展示されている横で冬花火等が試飲ができます。
小樽の銀行を模したフロアー
蔵元直売のお酒、栗山町に住む日本ハムファイターズ栗山元監督の名を付けた清酒も販売しています。
栗山元監督はここで自費で野球場を作ったりと地元にかなり溶け込んでいるようです。
日本酒や酒粕を使った甘味類
ここでは自宅用に辛口のお酒2本、甘酒飴と餅を購入しました。
●瑞穂のしずく 300ml 499円(税込)北海道産米と麹で作った特別純米酒
●甘酒餅 4個入り 270円(税込)100gあたり344kcal 谷田製菓とのコラボ商品です。
●甘酒飴 105g 250円(税込)100gあたり401kcal
二階は小林酒造の歴史を知る資料が並べられています。
無料で見学できます。
歴代首相が書いた「國酒」の色紙
毎年日本酒造組合が新しい首相が誕生すると色紙に直筆で「國酒」と書いてもらい希望する酒蔵にそのレプリカをわけているそうです。
昔の酒造の甑倒し(こしきたおし)半年間に及ぶ酒造りの労をねぎらうために催した祝宴の再現
小林家(創業家屋敷)
●公開時間 10時~17時(冬期11月~3月は16時まで)
●定休日 毎週水曜日
●Tel.0123-76-7228
訪れた日は丁度水曜日でお休みで入場できませんでした。
創業家の日常生活などを再現。
2011年まで実際に暮らされていたそうです。
中に喫茶があり一休みできます。
レストラン&カフェ PONT(ポン)
★現在お持ち帰りのみの営業、レストランとしての営業は7月下旬~からとの事
お出かけの際はご確認ください。
●営業時間 11時~16時まで
●定休日 月曜日
●Tel. 0123-76-9636
レストラン&カフェの入口
レストラン&カフェの内部(改装中)
テイクアウトメニュー表
テイクアウトで自家製パン酒粕ブール4個入り300円と酒粕入りパテ400円を購入。
酒粕の香りがほのかに香り美味しかったです。
錦水庵 そば処
●営業時間10時~15時
●定休日 火曜日
★手打ちのためそばが無くなり次第終了
昭和元年(1926年)建築の元役員住宅を平成18年からそば処に改築。
靴を脱いでお店に上がります。
ミニ天丼とかけそば
レストラン&カフェで食事が出来なかったのでここで食べました。
錦水庵お品書き
その他の施設
酒道具展示蔵(無料公開)
酒道具展示蔵内部
酒造入口
横置多菅型蒸気汽缶
蒸米を作ったり酒道具の殺菌のため大量の蒸気を出すボイラーとの事
左手前、多目的ホール。
くりやま老舗祭り等のイベント時に飲食などに使うそうです。
レンガの蔵ずらっと並んでいます。
終わりに
1万坪の広さを誇る小林酒造を全て見学することは難しかったです。
創業家の建物の中は定休日のため見学できず、酒造の敷地内の素敵なレストラン&カフェは改築中でテイクアウトのみで残念!
しかし記念館で買える日本酒の種類は多く、試飲も出来味わって選べます。
令和3年酒造年度全国新酒鑑評会で入賞した日本酒は6月中旬に購入できるとのこと。
後ろ髪を惹かれる思いで帰ってきました。
紅葉もきれいらしい…….また時期を見て訪ねようと思っています。
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