JR札幌駅北口から歩いて5分程で北海道大学の広大な敷地の端っこに到着、正門をくぐり木々が生い茂る構内はハルニレの木が太陽の日差しを遮り影を作って涼しい。
構内は一般に公開されていて学生が自転車でひっきりなしに行き来し、観光客と思しき人達が歩いていたり、市民が水辺で子供を遊ばせていたりとのどかな光景が広がります。
去年紅葉を見るついでに見学して展示が面白かったので今回は博物館中心で北大へ行ってきました。
12学部の展示も工夫を凝らし面白かったのですが何と言っても3階の標本展示室が圧巻。
説明も分りやすいし札幌農学校開校以来140年の研究・収集の成果を見せてくれます。
古き良き時代の建物のゆったりした空間で見学できるのも良いです。
7分程歩くと北海道大学博物館の重厚な建物が見えてきます。
エルムの森(ハルニレ)は涼しげです。
エルムの森はとても爽やかな風が吹いていて外国にいるような風景です。
北海道大学総合博物館に到着しました。
札幌駅北口から徒歩10分程
大学は夏休み中で
のんびりした雰囲気。
散歩にはぴったりです。
北海道大学総合博物館
博物館は理学部創設のために昭和4年(1929年)建てられ平成11年(1999年)まで理学部本館として使用されていました。北大では最も古い鉄筋コンクリートの建物になります。
1876年に札幌農学校として開校して以来、収集、保存、研究されてきた300万点以上の標本や蓄積してきた資料から1万点以上の資料を無料公開しています。
2016年にリニューアルされ12学部のそれぞれの特色を紹介したコーナーや軽食を提供するカフェも併設されました。
乳用牛のホルスタインや馬等の身近な動物、野生動物の全身骨格の展示、北海道のみで生存していたマンモスの実物大模型や化石、恐竜の復元骨格の展示等見どころ満載です。
正面玄関から入り中央階段を登りきると3階まで吹き抜けの白天井のドームが目に入り「アインシュタインドーム」と呼ばれ親しまれています。
北海道大学総合博物館正面
住所
〒060-0810 札幌市北区10条西8丁目
開館時間等
- 10時~17時
- 休館日:月曜日(祝日は開館、週明けの平日を休館日にする)年末年始、大学の行事等で臨時休館あり
- 入館料:無料(募金は随時受付ています)
- 駐車場:なし
- 問合せ:011-706-2658
アクセス
JR札幌駅北口から徒歩10分。すぐ緑の多い一角があり大学正門にはインフォメーションセンターとカフェ「エルムの森」の建物があります。
展示室見取り図
博物館HPよりお借りしました。
1階 北海道大学の歴史紹介・企画展示
博物館1階廊下
北海道大学の歴史がパネル状になり紹介されている
札幌農学校時代に係わった人々(クラーク博士、新渡戸稲造、内村鑑三、有島武郎等)を紹介
札幌農学校・北海道大学から輩出した研究者ついてのコーナーや現在の北海道大学について詳しく説明しています。
展覧会「藻類の時間軸」
7月13日(火)~9月4日(土)
10時~17時
入場:無料
私達生物の始まりは光合成を始めた藻類であると紹介しています。原始的な藻類が光合成仕組みを作り数億年に渡って酸素を作り続けたことにより地球の環境が変わりその結果として人類を含む酸素呼吸する生物が反映するようになったと言われています。
北海道大学が所蔵する藻類の標本を展示し当博物館が所有する日本国内の海藻類のホロタイプ(生物の学名変更時に分類的取扱いの基準になる唯一の標本)の一部も展示。
同時に長坂有希によるインスタレーション(映像)も展示されています。
博物館企画展示ポスター「藻類の時間軸」
1階 学部展示
1階は文学部、医学部、歯学部、薬学部、工学部、理学部の各部屋が展示されています。
各学部での学生たちの学びの様子や特徴等、北大を目指す学生に分かりやすい様に説明しています。
写真はないのですが医学部の陽子線治療の説明と北大の陽子線治療センターで治療を受ける時の手順などをビデオで流していて興味深かったです。がん治療に対する先進医療の一つですから。
北極域研究センター展示
工学部展示
工学部展示
2階 学部展示
は水産学部、農学部、獣医学部、経済学部、法学部等です。
2階を来るとマレーグマのはく製がお迎えしてくれます。去年もここに居ましたね。
各学部の部屋が続きます。
水産学部展示、北大の研究者が発見した魚類
深海魚が多いようです。
農学部、イグ・ノーベル賞を受賞した「性が逆転した昆虫」
生殖活動の常識を覆す昆虫の話でとても面白かったです。
獣医学部の骨格標本 牛馬などの家畜の他にライオンや象、アヒルなどの鳥類、爬虫類までも獣医学部で教育研究のため解剖し標本しています。
マンモスの実物大の模型です。可愛らしい目をしています。
実際のマンモスやナウマンゾウの骨は北海道博物館で見ることができます↓
北海道博物館マンモスとナウマンゾウの骨格標本
日本では北海道飲み生息して事を示す地図がありました。
3階 収蔵標本室(恐竜化石等)
各部屋に自由に入り見学できます。
医学標本、蝋型皮膚病模型ムラージュ
こちらの医学標本、皮膚に現れるあらゆる症状を蝋製皮膚病模型の「ムラージュ」で再現したものの展示。写真は不可なので入口のみしか撮れませんでしたが病変の現れた皮膚がリアルで気持ち悪かったです。しかし見入ってしまいました。16世紀から欧米で作られカラー写真の登場により役割を終えたそうですが作り方が秘伝であったので現代では復元及び修復も難しいそうです。ぜひご覧ください。
写っている標本は一部です。
ヤップ島の石貨、通貨としてではなく冠婚葬祭時に贈られる贈答品。
考古学の収蔵品
北海道や樺太で産出した化石のレプリカを展示しています。
NHK制作のティラノザウルスの生態についてのビデオが面白く最後まで見てしました😀
恐竜等の化石室
化石の展示
これはインパクトがある展示です。地球の内部を百万分の一の縮尺で展示しています。
3階にあるアインシュタインドーム
1階 博物館グッズ・カフェ
北大博物館1階にグッズショップがあり面白そうなので中に入りました。
恐竜の首です
一番上に陳列してあるウニのランプを見ていてふと下に目をそらすとホルマリンに浸かったカエル等の標本が販売されており、なんと骨を赤紫色に染めてありました。
一応お店の人に聞くと骨は本物で関節を分かりやすくするために染めたとの事。かえって気持ち悪かったです😓
カフェ「ポラス」隣にもの部屋にもテーブル席があります。食事や飲み物だけでも頼めます。私は西興部(にしおこっぺ)村の特製アイスクリームを頂きました。
西興部産アイスクリーム、さっぱりとした味のアイスクリームでした。
まとめ
北海道大学総合博物館は見どころが多く大人から子供まで楽しめそれを無料で開放している事はすごいなと思います。
広い博物館内は一部通常の講義にも使用していて大学の学びの雰囲気も味わえます。
実際に見学している親子もいて夏休みの課題を見つけるのも良いかもです。
とても楽しいひと時でした。また再訪します。
博物館に行く途中で
クラーク博士の像が
あるよ
クラーク博士像
赴任期間はたった9か月程。しかし北の大地に足跡をしっかりつけていきました。
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